仕事が立て込んで忙しくなると、「心」(忄)を「亡」くす。
そうなると、他者への思いやりがなくなり、他者とのトラブルを起こす。
最近もとてつもなく、締切りが迫っていて、ろくにまともに仕事もこなせない。
そんな状況だと、こちらの都合を優先して行動してしまい、他者への配慮が不足して、他の人に迷惑をかけるし、また、こちらの苛立ちを他者にぶつけてしまう。
本日もそんなことをしてしまった。
今日は、午前10時から午後4時まで、福井大学で”きてみてフェア”というイベントが開催される。福井大学の色々な取り組みを市民の方々に知ってもらうため、体験講座や展示などが多くの教員や学生によって行われる。
私は、学際実験の中のiPF(Imagineer Project Fukui)の中で、自転車リユースのグループと一緒に、タイヤのパンクを直す方法を教えるというイベントを行った。午前9時から会場の設営を始めるため、iPFの使っていた111M講義室に行った。慌てて設営しないと時間が間に合わない。
会場に行ったら、向かいの部屋112Mや、その隣の部屋114M講義室のドアが開けっ放しになっているため、警報が絶えずなりっぱなしになっていた。うるさくてしょうがない。
そこで、向かいの部屋に行ったら、誰も居ない。なのに、ドアが空いているためか、警報がなっている。
今日は、10時からイベントなので、そもそも、ドアが開けっ放しでも、警報がならないように設定されていないとおかしい。多くの来場者がひっきりなしに入ってこれるように、ドアを開けっ放しにしておける方が良いのだ。
それなのに、警報が鳴るということは、休日の、授業が無い日の設定になっているということだ。これは誰かが手はずを間違ったはず。
もしかしたら、10時になると、ドアを開けっ放しにしても大丈夫なのかもしれないので、ドアを閉めようとしたら、114Mの部屋に学生さんが居た。どうやら、ドアを開けておいて欲しいらしい。うるさいし、私の職員証でドアを開けられるので、今はドアを締めて、警報を消してもらうことにした。すると、近くを通りかかられたある先生が、ドアにテープを貼ると、ドアが開いていても警報をならなくできると言われた。
そこで、近くにある私の部屋まで、テープを取りに行くことにした。
内側からは鍵を開けられるので、学生さんには彼女が担当していた114Mに入ってもらって、待機してもらうことにした。
ここで配慮が足らなかった。112Mまで閉めてしまったのだ。こうしても、教員なら、職員証で部屋を開けることができると思っていたのだが、実は、後で分かったのだが、その112Mを使用する予定の教員の職員証では、112Mの解錠はできなかったらしい。そうなると、私が戻るまで、その部屋に担当の教員は入れなくなってしまうのだ。
急いで部屋に戻って、テープを取ってこようとしたら、イベントの学生さんに呼び止められた。ここでも配慮が足らなかった。自分の担当のイベントを優先して、そちらの作業に時間を費やしてしまった。その作業を終えて、自分の職場の部屋に戻ってテープを持って112Mに戻ったら、112Mの担当の先生が激怒されていた。
私のイベントの学生さんが、私に、「どうやら、○○(112M担当の)先生の職員証では112Mの鍵を開けられなかったようです。」と伝えてくれた。
その先生は、「バカが、この部屋の鍵を閉めやがった。せっかく、○○さんに開けてもらったのに。開けておかないと、入れないから、開けておいたのに、なんで閉めるんだ?バカが。どこのどいつだ?」みたいな(細かいところは実際に言われたこととは異なるはず。)話をされていた。私が入って行っても、そのような「バカ」の連呼だった。私が閉めたことはご存知ないようだった。
あまりにも、一方的に「バカ」と罵られたので、私も頭に来た。それで、
「この部屋がうるさくて仕方ないので、私が閉めたんです。」
と大きな声で言った。
その先生は、「あ、そうなんですか?」と「バカ」と連呼されるのを止められた。
頭に来ていたので、そのまま、自分の部屋に戻った。
うるさいので閉めて、すぐに対応して、部屋を使えるようにしようとしたのに、一方的に「バカ」と罵られたので、頭に来たのだ。既に、早めに来られた参加者が数人おられて、うるさい警報音に困っているような様子だったし。
また、私よりも後で来られた他の先生達も、警報音を止めたいと、色々と作業されていた。警報音を消すべきだと思っていたのは決して私だけではない。
でも、冷静に考えてみると、112Mの担当の先生からしたら、私よりもはるかに頭に来ると思う。また、怒る原因は合理的で妥当だ。だって、イベントの準備をするために、朝早くから来て、それなのに、会場に入ることができず、○○さんに頼んで会場を開けてもらって、それで、荷物を運び込もうと、他の部屋に荷物を取りに行って、帰ってきたら、開けておいたはずの部屋が閉まっていたわけで、その閉めた「バカ」が鈴木清なのだから。
確かに、鈴木清は他の人の都合を考えられなかった”大バカ”である。
もしも僕が112M担当の先生だったら、発狂するほど怒っていたかもしれない。
そんなことを考えて、112Mの担当の先生に、後で謝りに行こうとしたら、参加者に説明されているところだった。お忙しいところを邪魔したら、返って申し訳ない。
それで、お昼休みになるのを待って、時間が空かれていそうなときに、お詫びに行った。
「先ほどは済みませんでした。冷静に考えたら、私の行ったことが悪いことでした。準備を急いでおられたときに、部屋を閉めてしまったのですから。済みませんでした。」
頭を下げた。
その先生は分かってくださったようで、「うるさいと言われたが、そんなことは大した問題では無くて、こちらはイベントが始まる前に準備をしたかったわけで、結局、準備が(開始予定の10時に)間に合わなかった。」のような(細かいことは間違っているかも。)ことをおっしゃった。
全く、そのとおりである。ただ、私が、ある先生にテープを貼れば開けたままでも警報が鳴らないと言われて、すぐにテープを持って帰ってきて、対処しようとしたら学生に呼び止められて戻ってくるのに時間がかかってしまったという言い訳をした。
まぁ、言い訳だ。完全に言い訳だ。結果が大事なのだから。
私のイベントの学生さんに、112Mに入ってもらっていれば、その先生が来られたときに、すぐに中から鍵を開けられたわけだし、また、114Mの学生さんに一時的に私の職員証を渡して、それで、開けられるようにして、ドアを閉めたら良かったのだ。
なぜ、そのように、112Mの担当者が来たときに、すぐに部屋に入れるようにしておくという配慮ができなかったのだろうか。
そのようなことを言おうとしたら、また私の癖で、言い訳に誤解され、しかも私の意図を誤解されてしまったたようで、112Mの担当の先生は頭に来られたようだ。 その頃、112Mの時間が決まったイベントが始まってしまったので、「済みませんでした」と頭を下げて、112Mから去った。
私は自分の都合だけを考えるという”大バカ”だったのだろう。
112Mの先生には直接面と向かって、口頭で謝罪して、頭も下げたが、本当に申し訳なく思っている。
そもそも、このイベント(きてみてフェア)全体を指揮して、部屋の予約や管理を行う事務の方が、ドアを開けっ放しにしておいても警報が鳴らないように設定しておけば良かったのだが、その方は、部屋の警報を管理する人に、警報が鳴らないように、ずいぶん前から依頼していたらしい。
そうすると、警報が鳴ったり鳴らないという設定を行うべき部署の人が、そもそも悪いのである。その人がそもそも悪いのであり、その人の失敗のために、(まぁ、私の配慮不足も原因だが)私と112Mの担当の先生との関係が悪くなってしまった。その人に、112Mの先生、そして、私に、謝罪して欲しいものだ。このことのせいで、112Mの担当の先生と関係が悪くなるのは、非常に困る。